合格するためにすべきこと

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1 合格最低点をクリアする

 合格するために必要なのは1つだけ。 入試本番で合格最低点以上の点数を取ることだけです。
 ポイントは、その点数をクリアする方法です。 得点能力を高めるために、必要なことは何でしょう?
 難関校であっても、合格のために必要な特別なことはありません。 基本をしっかりと身につけ、試験当日、おかしなことをしなければ、合格点を確保することは難しくありません。
 では、それを実現するためにはどうしたらよいのでしょう?


2 基本を身につける

 基本をしっかりと身につけるための教材としては、大手塾のテキストだけで十分です。 四谷大塚、日能研、SAPIXなど大手塾の教材であれば、どれも入試問題のパターンは網羅していますから大丈夫です。 場合によっては、弱点補強や本当に身についたかどうかの確認などのために、+αの教材が必要になることもありますが、 基本を身につけるためには、原則として、塾のテキストだけで大丈夫です。
 入試本番が近づいてくると、他塾の教材の方が優れているのではないか、他塾の教材の方が有利ではないか、 など不安を持たれる親御さんが出てきます。 でも、隣の芝生は青く見えるものです。実際に見比べてみれば分かりますが、 どの塾の教材でも、扱っている問題は、入試問題から選んだものばかりですから、似たり寄ったりです。
 では、その教材をどのように利用したら良いのでしょう?
 難関校を目指すのであれば、基本的には、塾の教材は補助教材を含めて全部マスターしておきたいものです。 問題をみたら、解答はわからなくとも、解答への道筋はすぐにわかる状態にしておきましょう。 他人に説明できる状態にまでしておくことが必要です。
 ただ、時間は限られています。 ある程度考えても全然わからないというときは、解説を読むことも必要です。 解説を読んで理解できたら、解説を見ないでもう一度やってみましょう。 それができれば、その日はOKです。翌日、もう一度同じ問題に取り組んでみましょう。 その問題がすらすら解けるようであれば、その問題はとりあえずは大丈夫です。
 ただ、現在では、どの塾の教材も補助教材まで含めると膨大な量になります。 全部やるのが理想ではありますが、現実には難しいので取捨選択することになります。 お子さんのレベルに合わせて、扱う問題を選んでいくのが大切です。


3 得点能力を高める

 基本を身につけても、直ちにテストで合格点を取ることは困難です。 しかも、入試問題は、各学校ごとに特徴、癖があり、 塾のテストとも異なります。 そこで、本番のテストで合格点を取るためには、そのための対策が必要になります。
 お子さんが合格点を取るために演習すべき最良の問題は、入試当日の問題ですが、それは手に入りません。 そこで、それにできるだけ近い問題を探すことになります。 出題の内容、形式の点で本番の問題に最も近いのが、その学校の過去問です。 出題傾向が変わるなど特殊な事情がない限り、過去問は1年分でも多く取り組んでおきましょう。
 過去問を演習する順番に関しては争いのあるところですが、 私自身は新しい方からやっていくべきだと考えています。 算数は、あまり出題傾向が変わることはありませんが、 もし、出題傾向が変わっていることに気づいたら、 それ以前の問題を演習する価値は減少してしまうからです。
 過去問集の最初にある「傾向と対策」を真に受けてはいけません。 自分で実際に解いてみて、傾向は肌で感じ取ってください。
 同じ問題が出題されることはまずありませんから、それを期待して、解き方を覚えるようなことをしていてはいけません。 聞かれ方、誘導のされ方、そして出題の癖を把握することが目標です。
 過去問は、どんな子に来てほしいのかという学校から受験生へのメッセージです。 最低10年分、2回まわりは演習しましょう。
 過去問を演習するときは、1本ずつ先生に見てもらい、アドバイスをもらって、修正しながら進めましょう。 1本演習を終えるごとに少しずつ成長していくことが目標です。
 年内に最低でも1周はしてください。 年が明けたらもう一度時間を計ってやってみましょう。
 6年生の9月に過去問演習を始めたときには、半分できていれば御の字です。 スタート時に1/3しかできなかったお子さんでも合格したお子さんはいますが、 1月に2周目、あるいは3周目をやるときには、すべてで合格者平均を超えて、9割以上は得点できるようにしておきたいものです。


4 本番で実力を発揮する

 いくら練習を重ねても、本番で予定通りの得点ができるという保証はありません。 普段からどんどんテストを受けて、実戦の勘を養っておきましょう。 できる問題から手を付けること、できない問題、できそうでも時間がかかりそうな問題はどんどん飛ばすこと、 一通り終わったら飛ばした問題のうちのどれから手を付けるのかなど、工夫しながらテストを受けましょう。
 本番ではまず考えられませんが、もし時間が余ったときは、必ず見直しをする癖をつけましょう。 見直しも普段からやり慣れていないと、すぐにはできないものです。 見直しの練習もしておきましょう。
 どうしてもわからない問題は、勘で答えを書くのも良いのですが、その場合には、必ず問題に印をつけて、 それは答えを勘で書いたということがわかるようにしておきましょう。
 毎回課題を設定して、その課題をクリアすることを目標にしてテストを受験することも大切です。






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